2020年12月7日の夜間に、SBI証券、楽天証券、DMM.com証券で一時米国株の注文ができないという自体が発生しました。
原因はオンライン取引のプラットフォーマーである、インタラクティブ・ブローカー(Interactive Brokers)のシステム障害ということです。
We have experienced a significant failure in multiple segments of a highly resilient data storage system. We have engaged the vendor for analysis and recovery. Many services have already been restored and the remaining services are expected to be available promptly. We apologize.
— Interactive Brokers (@IBKR) December 7, 2020
この会社を利用しているのがSBI証券、楽天証券、DMM.com証券の3社。各社で対応が別れました。以下対応の状況は12月10日時点のものとなります。
SBI証券の対応
中でも早い段階で、今回の障害による損失は補償の対象外と発表したのがSBI証券でした。SBIによれば、今回の障害は自社に起因するものではないため、補償しないということで、Twitter上でも批判の声が多く上がっていました。
取引所や情報配信元の障害等、当社が起因とならない場合は、ここで定義するシステム障害から除外されます。
楽天証券の対応
楽天証券は、注文の訂正処理という方法で対応するようで、対応するかどうかは後日検証作業を行い、個別に連絡を行うということです。
いきなり対応しないと発表してしまったSBI証券に比べると、慎重な対応に思えます。
障害発生時から復旧までの間に、お客様より受注した注文が執行できなかったため、
ご注文が、訂正処理に該当するか後日検証作業を行います。
以下、対象となるケース、ならないケースです。
【対象となる主なケース】
・本来約定すべき注文が、システム障害により執行(市場への発注)が遅延し、約定しなかった場合。
・障害により執行(市場への発注)が遅延し、約定した場合。【対象とならない主なケース】
・約定結果の画面反映に時間を要したので反対売買が発注できず、得られたであろう利益が享受できなかった場合。
・注文を取消(訂正)する予定であったが、画面の遷移が遅く取消(訂正)が発注できず元の注文で約定してしまった場合。
・ご注文が4本値(始値、高値、安値、終値)から外れている場合。
(4本値は各銘柄のチャート画面より、12月7日(月)にカーソルをあわせていただきご確認ください。)
DMM.com証券の対応
楽天証券とSBI証券が口座開設した人に対してのアナウンスであったのに対して、DMM.com証券は、公式サイトで情報を発信しています。
DMM.com証券も、影響を受けた取引を精査するという慎重な対応をとっています。
現在、当該事象の影響を受けた取引を調査中でございます。
確認作業が完了次第、あらためて影響を受けたお客様に詳細をご連絡いたします。
SBI証券の対応の問題があった?
やはり障害が発生した直後に、突き放すように補償しないというメッセージを出してしまったSBI証券の対応はまずかったように思います。
より多くの資産を預けている方であるほど、今回の対応は重く受け取るのではないかと思います。
補償しないことでSBI証券に金銭的負担はないかもしれませんが、信用を大きく失った損失は大きいかもしれません。
[1]・・・ネット証券インタラクティブで深刻な不具合-ロビンフッドも障害