まずはこちらのグラフをご覧ください。こちらはコロナショックが始まった2020年2月24日からのチャートでSPYD、HDV、VYMを比較しています。
より下落の様子が分かるようにチャートが4時間足となっている点にだけ注意してください。
2月24日の始値を0とすると以下のような下落率となっています。
SPYD:25.1%
HDV:16.9%
VYM:17.8%
確かにSPYDだけ下落率が大きいですね。
この件、もみあげ氏がうまくまとめていますが、SPYDにはジャンク債と呼ばれる銘柄が多く含まれているということです。
SPYDが暴落時に高配当ETFの中で最弱と判明!
理由はセクター比率じゃない!
3つの理由で分析。改めて銘柄の特徴を知ろう!
必見!はてなブログに投稿しました #はてなブログ
【米国株】SPYDは高配当ETFの中で暴落時に最弱…https://t.co/zBXXwmUIdz— もみあげ🇺🇸 米国株投資(YouTube) (@momiage0088) March 9, 2020
改めて少し整理すると、SPYDが下落の激しい要因は以下のようなものになります。
・80銘柄に分散されているが、今回の下落を見ると分散は不十分
・利回りが他と比べて高い分、ジャンク債(信用格付けが低い銘柄)が多い。
えっ、80銘柄で分散が足りない??ウォール街のランダム・ウォーカーには20銘柄以上増やしても分散の効果は増えないって書いてありましたけど、、、
今回はやはり多少クセのある銘柄構成が仇となってしまった結果です。
SPYDはS&P500の採用銘柄のうち、高配当利回りの上位80銘柄で構成されており、1月と7月に銘柄の入れ替えが行われます。正直コロナショックで早く銘柄を入れ替えて欲しい気もしますが、こればかりは7月まで待つしかないでしょう。7月まではパフォーマンスの悪いジャンク債が含まれ続けることになりますので、SPYDのパフォーマンスがさらに悪化することも懸念されます。
一方で株式の下落に伴い、各社の配当利回りは上昇していますので、組入銘柄の配当が突然減少しない限り、比較的高い配当が行われるのではないかと予想しています。
ちなみに2016年頃からの長期で見ると、VYMのパフォーマンスがずば抜けています。(オレンジ)
ちなみに高パフォーマンスのHDV(水色)ですが、構成上位10銘柄で60%のポートフォリオが組まれており、そのうち7銘柄が25年以上の連続増配銘柄ということで、比較的安定的な株式構成になっているようです。
当サイトの運営方針としては連続増配銘柄は重要視していますので、いま時点の知識でいえば、HDVの方が向いているのかもしれません。今回の下落も反映してもう少しSPYD、HDV、VYMの比較をしてもいいのかなと思います。