[AGG][BND]米国債券ETFを比較する

[AGG][BND]米国債券ETFを比較する

はじめに

米国債券として、有名な2つの銘柄を比較したいと思います。

単純な比較だと、本来のこの債券ETFの役割が見えにくくなりますので、全体的な位置付けから、詳細を説明するという流れで構成しています。

はじめに結論をいってしまえば、AGGとBNDはほとんど同じで、どちらを選んでも誤差と言える範囲です。ただ、AGGの方が若干パフォーマンスも期待できるので、迷ったらAGGでよいかなと思います。

全体的な位置付け

まずは少し引いた目線からこの2つのETFを捉えてみたいと思います。

まず、米国債券ETFには、資産の種類でいくつかのパターンに分けられます。

・米国国債
・米国社債
・新興国債券
・MBS(モーゲージ債券)
・総合債券
・国際債券

総合債券は、米国国債、社債、MBSなどの債券をミックスしたもので、[AGG]と[BND]もこの総合債券に分類されます。

どのようなETFか

AGGとBNDが選ばれる理由としては、債券としての安定性を確保しつつも、債券としては高い利回りを得られるため、人気が高いと考えられます。

特徴:
・年12回の毎月配当が分配される。
・信託報酬が0.04%(AGG)、0.035%(BND)と、一般的な債券ETFと比較してもかなり安い。
・配当利回りが他の債券ETFに比べて高い
・米国国債が40%の比率を占めている
・投資対象は米国の投資適格債券を対象としており、安全性は高いとされる。

印象としては、米国債の比率を高めることで、安定性を確保しつつ、格付けの高い社債などを含めて、利回りを高めている印象のETFです。

よりリスクとリターンを求めるならば

さらにリスクもとって、高い利回りが欲しい方は、国債比率の少ない(またはゼロ)国債ETFなどが考えられます。例えば、

[LQD]iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF
[HYG]iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF
[USIG]iシェアーズ・ブロード米ドル建て投資適格社債 ETF

といった社債債券のほか、新興国債券を選択する方法もあります。

より安定性を求めるならば

逆に、リスクをさらに抑えて安定性を重視するならば以下のような期間ごとの米国債ETFを選択する方法もあります。

[SHY]iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF
[IEF]iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF
[TLT]iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF

※同類のETFとしてバンガードが運営する[VGSH][VGIT][VGLT]などもあります。

債券をもつ目的を確認する

あなたが債券をもつ目的をもう一度確認しておきましょう。現在のポートフォリオ全体が株式100%で、債券を含めたいという方は、より安全性の高い債券の方が好ましい可能性があるので、より安全性の高い米国債のETFが選択肢になると思います。

すでに債券ETFがポートフォリオに入っており、少しリスクを取りつつもリターンを求めたい方は、社債や新興国債券を含めることで、さらにパフォーマンスが高まる可能性もあります。

どちらの目線で見た場合でも、AGG、BNDは、安定性とリスクのどちらも狙える両天秤に掛けられるETFのように思えます。

AGGとBNDの比較

  AGG BND
設定日 2003/09/22 2007/04/03
運営会社 ブラックロック バンガード
純資産 $77.7B $56.1B
信託報酬 0.04% 0.035%
配当利回り 2.42% 2.44%
株価 118.88 88.85

※数値の情報は2020/7/17時点のものです。
※バンガードの純資産は2020/6/30時点のものです。

なお、ベンチマークとしているインデックスはそれぞれ以下のようになっています。

[AGG]ブルームバーグ・バークレイズ米国総合 インデックス
[BND]ブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックス

この2つの違いは「浮動調整」がついているかどうかなのですが、この違いがあるのかどうかは、確認することができませんでした。

パフォーマンスの比較

チャートでパフォーマンスを比較してみましょう。BNDが設定された2007年以降のデータです。ローソク足がAGGで、オレンジの折れ線がBNDです。

このデータを見ると前半はBNDが良くて、後半はAGGの方がわずかですが、パフォーマンスが上回っています。信託報酬もBNDの方が低く、パフォーマンスはこちらの方が上になりそうですが、そうはなっていないようです。どちらも似たETFではありますが、構成銘柄に若干の差があるので、その差がパフォーマンスに影響しているのだと考えられます。現時点でのパフォーマンスを選ぶならAGGということになりますね。

S&P500と比較すると

先程のグラフでは価格の変動が大きく見えましたが、S&P500と比較すると、少し景色が変わります。

ローソク足がS&P500で、薄いオレンジの線がAGG、濃いオレンジの線がBNDです。

S&P500に比べてボラティリティがほとんどないことがわかります。また、改めて薄いオレンジであるAGGの方が若干パフォーマンスが高くなっています。

最後に

債券をポートフォリオに加えたいという方で、AGGかBNDを含めることは、良い選択肢になる可能性は高いと個人的には思います。

あとは債券をポートフォリオに何%入れるのか?そしてその債券をどのように運用していくか(株の暴落時にどうするかなど)も併せて検討する必要がありそうです。

“国債を含める意味”については、こちらの記事も役に立つかもしれません。

[1]・・・[AGG]iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(ブラックロック)

[2]・・・[BND]バンガード 米国トータル債券市場ETF(バンガード)

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