HDVはブラックロックの運営するETF(上場投資信託)で、国内でも非常に人気の高いETFです。今回はHDVの特徴、構成銘柄、配当などについて解説していきたいと思います。
特徴
HDVは米国株の中でも、比較的優良な銘柄、かつ高配当な米国株式で構成されるインデックスに連動しています。
ティッカーでいうとXON、JNJなど有名銘柄など75銘柄を中心に組み入れられています。
基本情報をチェックしてみましょう。
ファンド名称 | iシェアーズ 米国高配当株ETF |
---|---|
運営会社 | ブラックロック |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 |
銘柄数 | 75 |
経費率 | 0.07% |
設定日 | 2011/3/29 |
総資産額 | 65億ドル |
配当利回り | 3.76% |
配当支払月 | 3,6,9,12月 |
※2021/3/31時点
権利落ち日、配当予定日は以下の記事を参考にしてください。
【2021年版】SPYD、HDV、VYMの配当日、権利落ち日(配当金を得るための売買期限)の予定日まとめ
ベンチマークしているモーニングスター配当フォーカス指数とは、アメリカのモーニングスター社が開発する指数です。単純に配当利回りが高いというだけではなく、財務の健全性や倒産確率などを考慮された上で、配当利回りが高い75銘柄が選択されています。
同じく高配当銘柄として有名なSPYDよりも利回りは低いですが、その分財務の健全性が高い銘柄で構成されているため、ディフェンシブ性が高いと言われています。
組み入れ上位10銘柄
組み入れ上位を見ても、米国株投資でよく目にする大手企業が名を連ねています。エネルギー、ヘルスケア、通信が上位の銘柄として多いのがよく分かります。高配当投資をしている方で[XOM]エクソンモービルに投資している方は多いと思います。HDVを購入する場合には、資産額の10%は[XOM]に投資しているという認識をもって、ポートフォリオのバランスを考えた方がよいでしょう。
セクター別比率
セクター別比率です。ヘルスケアや生活必需品は景気後退時に強いセクターと言われています。不動産セクターは含まれていません。
エネルギー関連が最大比率となっていますが、エネルギーは景気後退時に強いと言われています。ただ2016年以降は原油価格の低迷により、石油関連の[XOM]エクソンモービルや[RDS.B]ロイヤルダッチシェルなど、株価は下げ続けています。
主要なセクターを大まかに分類してみると以下のような感じだと思います。
エネルギー:株価は低迷、配当利回りは上昇中
ヘルスケア、生活必需品:株価は順調(コロナショック前)、配当利回りはまずまず
こういったバランスで組まれていて、個人的には株価の成長と配当利回りの両方を追うバランスのよい組成だと感じています。
連続増配記録を持つ銘柄が多い
上位14銘柄をピックアップしてみましたが、どれも連続増配を行っている銘柄となっています。特に7銘柄に関しては25年以上の連続増配記録を持つ配当貴族銘柄にも数えられている銘柄となっています。
連続増配を行っている銘柄はディフェンシブ性に強いと言われていましたが、実際にコロナショックにおいて、下落幅はSPYDなどに比べても低く抑えられています。
また、KO、WFCはウォーレン・バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイも保有する銘柄としても有名です。ある意味、伝説的投資家のお墨付きのある銘柄も含まれている優良ETFとも言える側面もあります。
ティッカー | 銘柄名 | 連続増配 |
---|---|---|
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | 57 |
VZ | VERIZON COMMUNICATIONS INC | 15 |
XOM | EXXON MOBIL CORP | 37 |
PFE | PFIZER INC | 10 |
CVX | CHEVRON CORP | 32 |
KO | COCA-COLA | 57 |
CSCO | CISCO SYSTEMS INC | 9 |
PEP | PEPSICO INC | 47 |
WFC | WELLS FARGO | 8 |
GILD | GILEAD SCIENCES INC | 6 |
AMGN | AMGEN INC | 9 |
TXN | TEXAS INSTRUMENT INC | 16 |
MMM | 3M | 61 |
配当履歴
四半期配当履歴
連続増配が多いためだと思いますが、配当は増加傾向にあります。また、配当利回りも同時に上昇していますので、株価は相対的に低く抑えられていると考えられます。
四半期ごとの配当推移を見てみると緩やかではありますが増配傾向が見て取れます。おそらく連続増配銘柄が多く含まれていることで、全体の配当金が増えていると思われます。[5]
当ブログの配当実績レポート
当ブログでは2020年4月の配当分から投資を開始しています。
配当基準月 | 口数 | 配当金(税引後) |
---|---|---|
2020/3 | 30 | $19.72 |
2020/6 | 65 | $41.03 |
2020/9 | 120 | $73.27 |
2020/12 | 123 | $80.97 |
2021/3 | 127 | $80.39 |
その他以下の記事も人気です。
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[1]・・・iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(ブラックロック)
[2]・・・ファクトシート(ブラックロック)
[3]・・・2014年運用報告書(ブラックロック)
[4]・・・【第39回】ブラックロック・ジャパン iシェアーズ事業部の渡邊雅史氏に聞く 異なる投資スタイルの米国株ETF4本。 投資目的に応じて自由自在に使い分けられる!
[5]・・・Nasdaq