[書籍]一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学 (角川書店単行本) – cis

[書籍]一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学 (角川書店単行本) – cis

この本は発売された直後に一回買って読んだのですが、本格的に投資を始めて約1年たった今、改めて読み直したら、非常に味わい深い本で、読めば読むほど味が出てくるスルメみたいな本です。

なんか、こうひとつひとつの言葉が哲学的というか、すごく考えさせられるんですよね。

一般的に株式の本はどちらかといえば、学校の教科書のような、理論整然と書かれた内容なんですが、この本に関していえば、すごく人間的で、現実的な事が書かれています。

後半はcisさんの生き方みたいなものが紹介されていますが、そちらも刺激的な内容になっています。

長期投資はやらない

cisさんはデイトレーダーで、長期投資は儲からないからやらないと言っています。

以前はバリュー株で長期投資を考えていたそうなのですが、儲かっている人たちが短期のトレードで稼いでいるのをみて、方向を展開したそうです。

ちなみに私自身は長期投資を軸としてやろうと決めているので、ちょっと耳が痛い部分はあります。

私がどうして長期投資をしているか?

そもそも私が長期投資にシフトしているのは、米国株に関する多くの書籍が、長期投資を推奨しているからで、特にインデックス投資は、様々な投資スタイルの中で、最もパフォーマンスが高いと言われているという点は、私自身納得しており、私の投資スタイルに大きな影響を与えています。

とはいえ、私も長期投資は一つの成功のための仮説という位置づけで、長期投資を軸としながらも、高配当投資、バリュー株投資、小型株投資など、最良の方法を模索しています。

投資の考え方

話を元に戻します。ここがこの本のメインですよね(失礼)。

ざっと以下の様なことが書いてあります。

・押し目買いをしない
・株で一番重要なのが損切り、失敗は当然として、以下に最小にとどめるか?
・大怪我だけはしないようにする

書籍の冒頭にも書かれているのですが、投資は「順張りが基本」ということです。

株価は上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がるという点は書籍の一番冒頭にも書いてあり、特に伝えたいことなのかもしれません。

ここは素人投資家は本当に参考にしていい部分だと思います。コロナショックの時もそうでしたが、株価が下がると、機関投資家(プロ)は売り、個人投資家(素人)が買うという動きがありました。

一概にどちらが正しいかは市場のみが知るところではありますが、下がったところで買うリバウンド狙い(逆張り)の投資はイレギュラーなやり方なのかもしれません。

コロナショックのような一時的な急落では逆張りもすることもあるということでしが、平常時の逆張りはしないという点は、あくまでもセオリーとして意識してもいい部分なのかもしれません。

リスクのとり方

リターンとリスクに関してはcis氏の独自の感覚があるように思います。

・勝ちたいのであれば、リスクは必ず潜んでいる。絶対に上がると思っているならば、それはリスクが見えていないだけ。
・損をするのが怖いという気持ちを制御しなければ勝てない。リスクをとるならば、勝てたときのリターンが大きい見込みがなければならない。

といったように、ある意味リスクに対して覚悟のようなものを持っているように感じます。

仮説が大事

株式投資では仮説を考えることの重要性を説いています。仮説があるからこそ、他の人よりも先回りすることができるということです。

「一匹目のドジョウはすごくおいしい、二匹目のドジョウもそれなりにいる。三匹目からはいるかいないか、もう分からない」

つまり、雑誌やメディアに紹介されているような銘柄に投資する時はすでに三匹目以下のドジョウで、美味しくないということになります。

cis氏の刺激的なエピソード

後半はcis氏のエピソードなどが紹介されていますが、私からすればどれもすごすぎるエピソードです。頭の運動神経がいいというか。

頭の良さってそういうことなんじゃないかなと思わされますね。勉強ができるとかそういうことではなく。

このあたりは、実際に書籍を読んでみると、読み物として非常に面白いと思います。この部分にもcis氏の大事な考え方が散りばめられているように感じますが、それをどう捉えるかは読者次第なのかもしれません。

まとめ

どうやったら勝てるのか?ということを常に考えて、それに向けて最良の行動をしようという、マインドセットのようなものを感じた気がします。

Amazon

関連するメディア

Twitterでは、投資や節約など資産形成に役立つ情報を発信しています。