シラーPER(CAPEレシオ)はPERとどう違う?計算方法や使い方

シラーPER(CAPEレシオ)はPERとどう違う?計算方法や使い方

シラーPERとは

シラーPER(Shiller )とは、エール大学のロバート・シラー教授とジョン・キャンベルによって発表された指数で[1]、CAPEレシオ(Cyclically Adjusted Price-to-Earnings ratio)とも呼ばれています。日本語に直訳するならば、循環調整後株価収益率という感じでしょうか。

通常PERでは、企業の収益性と株価の割合から割高、割安を評価しますが、シラーPERでは、10年平均の純利益をインフレ率で調整することで、一時的な収益の変動や景気動向を排除した長期的な株価評価が可能となっています。

特にITバブルではこの指数が非常に割高だったことで、注目を浴びました。

計算方法

PER = 株価/1株あたりの純利益

シラーPER = 株価/インフレ率調整後の1株あたりの純利益の10年平均値

このようにシラーPERでは、1株あたりの純利益の10年平均値を使うことで、一時的な価格変動を除外し、長期的な過熱感を評価することが可能です。

さらにインフレ率が調整されています。例えばアメリカでは2%前後のインフレが継続していますので、純利益をインフレ調整すると、実質的な成長は少し目減りして評価されます。

情報をどこで取得する?

以下のサイトで毎月のシラーPERを取得できます。まだデータとしても取得できますので、自分で加工して評価することも可能です。
https://www.multpl.com/shiller-pe

シラーPER

また時系列ではありませんが、各国のシラーPERを比較するサイトもあります。
https://www.starcapital.de/en/research/stock-market-valuation/

各国のシラーPER

色分けで見ると、アメリカがやや過熱感があるのがわかります。

使い方

シラーPERは理論的には個別銘柄にも適用できると思いますが、実質的にはS&P500やTOPIXなど株式指数で利用されることが多いようです。市場全体の過熱感などを評価するのに役立ちます。

割高、割安の判断

一般的にシラーPERは25以上であれば、割高、それ以下であれば割安と考えられます。

変化率に注目
これは個人的な解釈ですが、10年単位のシラーPERの伸び率(グラフの角度が急かどうか)で過熱感は変わってくる気がします。例えば、ブラックマンデーやITバブルのタイミングでは10年単位で急激な上昇を見せています。

また暴落のタイミングをみても、シラーPERの急激な減少は、株価の暴落を示していますが、緩やかな下落局面では、株価は大きく値を下げていません。

単純な数値の高い低いだけに注目するのではなく、シラーPERの変化率も注目するといいかもしれません。

この指数だけで売買を決めるのはやりすぎだと思いますが、様々な判断材料と組み合わせながら意思決定していけば役立つ指標になるのではないでしょうか?

[1]・・・Stock Prices, Earnings, and Expected Dividends(外部リンクでPDFが開きます)

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