株式投資の未来で有名ですが、その前に出された本。
第1版の初版が2009年と比較的新しく、今回読んだ本は第4版となっています。
株式投資(特に米国株)において、投資をする上で重要な知識が網羅的に紹介されています。
特に前半は主に米国の株式投資の歴史や、どういう要素で株式が動いているかなどの、株式投資というものの全体像を説明、中盤以降では、様々な投資方法を紹介しながら、どのような投資方法が最も優れているのかを紹介しています。
最終的な結論としてはインデックス投資を長期で保有するという話になっているとは思いますが、ファンダメンタル加重平均指数といった、いわゆるスマートベータ戦略についても紹介されています。(※スマートベータという言葉自体は出てきません)
株式投資、特に米国株投資を考えている方であれば、一度は通読することをおすすめします。約3000円ほどする本ですが、十分にその価値はある本だと思います。
著者は後に出版する「株式投資の未来」では特に顕著に主張していますが、成長株よりも割安株を長期で持つ方が結果としてパフォーマンスが高いとしています。
個人的に興味深かったのは、ウォール街のランダム・ウォーカーでは、株価の値動きはランダムであり、記憶を持たない故、過去の株のパターンを分析することは無意味であると主張されていましたが、最近の計量経済学の研究によれば、投資利回りの改善に役立つという結果もあるようです。